魔法少女育成計画

2016年は「ハイハイ異世界モノね共通認識のようにファンタジー世界RPG設定説明もなく使うのねクソかよ」で見始めたこのすば、「また異世界モノかよオリジナリティないのかよいいかげんにしろよクソかよ」で見始めたリゼロのように見下しから入った作品にはその後ドハマリしていて、3つ目がこの作品と相成りましたぽん。第一印象は「まどマギの影響を受けた魔法少女が殺し合うだけの作品かよクソかよ」だったのだが……。確かにまほいくの原作1巻が刊行されたのは2012年であるが、作者の遠藤先生はそれ以前から似たような作風でやってきたらしく、恐れ入る。
端から見ると情緒もへったくれもなく少年少女が淡々と殺されていくだけの話なのだが、こういう割り切ったお話になっているのが功を奏して、エンタメとしては十分におもしろい。それ故、アニメ終盤で尺調整をするかのように追加されたリップルのトップスピード回想は余計だと思った。
原作ではラ・ピュセルなんかはクラムベリーに挑んだ次のページでもう死んでたくらいなので、魔法少女たちがどんな子だったのかは原作1巻からは読み取れないが、あとで短編集でこんな子だったんだよ〜と死んでから掘り下げられるのが憎い構成だと思った。アニメでは短編の内容が本編に組み込まれていたが、キャラの掘り下げ描写が死亡フラグとして機能していたので、これはこれでズルい。キャラの掘り下げといえば、たった2行で死んでしまったラ・ピュセルことそうちゃんの、魔法少女に変身して魔法少女好きのオフ会にいくお話や、他の魔法少女に困っているところを小雪に知られたくないお話における男子中学生っぷりが大好きです。
中の人はごちうさきんモザのキャスト陣ですでに強かったが、佐倉さんの少年声は新鮮で、すごくよかった。ファヴの声は最初不気味に感じたが、人退での一斤さんのせいだろう。
原作のあとのシリーズにも魅力的な魔法少女がいるので、ぜひともrestart以降も続いてアニメ化してほしい。
なぜかとらのあなは、この作品専用の宣伝ページを運営していたり8割ぐらいまほいくグッズしか作っていない関連会社を持っていたりと、異常なまでの猛プッシュをしており、魔法の国広報部門とらのあなと呼ばれるのも納得ではある。